ベトナム発で行く、国際線直行便・ビザ完全ガイド

ベトナムの主要国際空港:海外旅行の出発拠点
ベトナムには、国内と世界を結ぶ複数の重要な国際空港が存在します。これらの空港は、地理的な位置(北部、中部、南部)や役割によって特色があり、旅行者の多様なニーズに応えています。
ハノイ・ノイバイ国際空港 (HAN):首都の玄関口
ベトナムの首都ハノイの玄関口であるノイバイ国際空港は、市内中心部から北へ約27kmに位置します。車での所要時間は約1時間程度です。国際線ターミナルと国内線ターミナルが分かれており、ベトナム北部における主要な国際拠点として機能しています。アジア路線を中心に、ヨーロッパやオセアニアへの長距離路線も就航しています。
ホーチミン・タンソンニャット国際空港 (SGN):ベトナム最大のハブ空港
ベトナム最大の都市ホーチミン市に位置するタンソンニャット国際空港は、国内で最も利用者の多い空港です。市内中心部から約8kmとアクセスしやすい立地ですが、市内の交通渋滞により所要時間は変動しやすい点に注意が必要です。国際線は第2ターミナルを使用しています。将来的には、ホーチミン市の主要な国際線機能は、現在建設中のロンタイン新国際空港へ移管される計画があります。これはベトナムの航空インフラが大きく発展・変化していくことを示唆しています。SGNはベトナムの経済的中心地を支える最も重要なハブ空港であり、世界各地への広範なネットワークを有しています。
ダナン国際空港 (DAD):中部ベトナムの国際ゲートウェイ
ベトナム中部の主要都市ダナンに位置するダナン国際空港は、世界遺産の街ホイアンや古都フエへのアクセス拠点としても重要です。市内中心部から約5kmと近く、利便性の高さが特徴です。国際線ターミナルと国内線ターミナルが分かれています。近年、特に韓国や台湾、香港といった東アジア方面への路線網が急速に拡大しています。これは、ダナンが国際的なビーチリゾートおよび観光地として人気を高めていることを反映しています。
ニャチャン・カムラン国際空港 (CXR):リゾート地へのアクセス拠点
中南部の人気リゾート都市ニャチャンへのゲートウェイであるカムラン国際空港は、主に特定の国からの観光客誘致に特化した性格を持っています。特に韓国からの路線が非常に多く、過去には中国やロシアからのチャーター便なども運航されていました。日本からの直行便はありませんが、リゾート地へのダイレクトアクセスを求める特定の市場(特に韓国)の需要に応える役割を担っています。
フーコック国際空港 (PQC):人気リゾート島の国際空港
ベトナム南端に位置する人気リゾートアイランド、フーコック島の空の玄関口です。近年、観光開発が急速に進んでおり、それに伴い国際線の就航も増加傾向にあります。特に韓国、香港、シンガポール、マレーシア、タイなどアジアの主要都市やハブ空港からの路線が増え、国際的なリゾート地としての地位を確立しつつあります。CXRと同様に、特定の観光市場をターゲットとした路線が多いのが特徴です。
各空港の特徴と役割
これらの空港の機能を見ると、HANとSGNがビジネス・観光双方の需要に応える総合的な国際ハブである一方、DADは東アジアを中心とした地域ハブとして成長しています。CXRとPQCは特定の観光市場に特化したリゾート空港としての性格が強いことがうかがえます。また、SGNからロンタイン新空港への機能移管計画は、ベトナム全体の航空輸送能力の向上と将来的な路線網の変化を示唆する重要な動きです。
ハノイ・ノイバイ国際空港 (HAN) 発の国際線直行便とビザ情報
ベトナムの首都ハノイのノイバイ国際空港からは、アジアの主要都市を中心に、ヨーロッパ、オーストラリアなど多様な目的地への直行便が運航されています。以下に、日本人旅行者が利用する可能性のある主な路線と、短期観光目的でのビザ要件をまとめます。
東アジア方面
日本 (Japan)
就航都市・航空会社:
- 東京(羽田 – HND、成田 – NRT):ベトナム航空 (VN)、全日本空輸 (ANA)、日本航空 (JAL)、ベトジェットエア (VJ)
- 大阪(関西 – KIX):VN, VJ
- 名古屋(中部 – NGO):VN, VJ
- 福岡(FUK):VN, VJ
- 広島(HIJ):VJ(不定期便の場合あり)
ビザ: 日本国籍者は、観光目的の場合、90日以内の滞在であればビザは不要です。
韓国 (South Korea)
就航都市・航空会社:
- ソウル(仁川 – ICN):VN, VJ, 大韓航空 (KE), アシアナ航空 (OZ), ティーウェイ航空, チェジュ航空など
- 釜山(PUS):VN, VJ, KE, OZ, エアプサンなど
ビザ: 日本国籍者は、観光目的の場合、90日以内の滞在であればビザは不要です。ただし、韓国電子渡航認証システム(K-ETA)の申請要否については、免除措置が一時的に取られるなど状況が変動しやすいため、渡航前に必ず韓国K-ETA公式サイトで最新情報を確認してください。
中国 (China)
就航都市・航空会社:
- 北京(首都 – PEK、大興 – PKX):VN, VJ, 中国国際航空など
- 上海(浦東 – PVG):VN, VJ, 中国東方航空など
- 広州(CAN):VN, VJ, 中国南方航空など
- 深圳(SZX):VN, VJ, 深圳航空など
- 成都(天府 – TFU):VN, VJ, 成都航空など
- 昆明(KMG):VN, VJ, 雲南祥鵬航空など
- 重慶(CKG):VN, VJ, 西部航空など
- 厦門(XMN):VN, 厦門航空など
ビザ: 日本国籍者が観光目的で中国本土に入国する場合、通常は事前にビザを取得する必要があります。特定の条件下での通過ビザ免除(トランジットビザ、TWOV)規定が存在しますが、適用条件が非常に複雑で、空港や乗り継ぎ時間、ルートによって異なります。利用を検討する場合は、必ず事前に在中国日本大使館・総領事館や中国の出入国管理当局の公式サイトで詳細を確認してください。
台湾 (Taiwan)
就航都市・航空会社:
- 台北(桃園 – TPE):VN, VJ, チャイナエアライン (CI), エバー航空 (BR), スターラックス航空 (JX), タイガーエア台湾 (IT), バンブー・エアウェイズ (QH) など
- 高雄(KHH):VN, VJ, CI, BR など
- 台中(RMQ):VN, VJ, CI, BR など
ビザ: 日本国籍者は、観光目的の場合、90日以内の滞在であればビザは不要です。
香港 (Hong Kong)
就航都市・航空会社: 香港(HKG):VN, VJ, キャセイパシフィック航空 (CX), 香港エクスプレス (UO) など
ビザ: 日本国籍者は、観光目的の場合、90日以内の滞在であればビザは不要です。
マカオ (Macau)
就航都市・航空会社: マカオ(MFM):マカオ航空 (NX), VJ, QH など
ビザ: 日本国籍者は、観光目的の場合、90日以内の滞在であればビザは不要です。
東南アジア方面
タイ (Thailand)
就航都市・航空会社: バンコク(スワンナプーム – BKK、ドンムアン – DMK)、チェンマイ (CNX)、プーケット (HKT)。航空会社: VN, VJ, タイ国際航空 (TG), タイ・エアアジア (FD), タイ・ベトジェットエア, QH, Vietravel Airlines など
ビザ: 日本国籍者は、観光目的で空路にて入国する場合、30日以内の滞在はビザ不要です。
シンガポール (Singapore)
就航都市・航空会社: シンガポール(SIN)。航空会社: VN, VJ, シンガポール航空 (SQ), スクート (TR) など
ビザ: 日本国籍者は、観光目的の場合、30日以内の滞在であればビザは不要です。ただし、入国前に電子入国カード(SG Arrival Card)の提出が必須です。
マレーシア (Malaysia)
就航都市・航空会社: クアラルンプール(KUL)。航空会社: VN, VJ, エアアジア (AK), バティック・エア・マレーシア, マレーシア航空 (MH) など
ビザ: 日本国籍者は、観光目的の場合、90日以内の滞在であればビザは不要です。ただし、入国前にマレーシア・デジタル・アライバル・カード(MDAC)の登録が必要です。
フィリピン (Philippines)
就航都市・航空会社: マニラ(MNL)。航空会社: VN, セブパシフィック航空, フィリピン航空 (PR), VJ など
ビザ: 日本国籍者は、観光目的の場合、30日以内の滞在であればビザは不要です。現地での延長も可能です。往復または第三国への航空券の提示を求められる場合があります。また、入国前にeTravelシステムへの登録が必要です。
インドネシア (Indonesia)
就航都市・航空会社: ジャカルタ(CGK)、バリ(デンパサール – DPS)。航空会社: VN, VJ, QH, Vietravel Airlines など
ビザ: 日本国籍者の観光目的での短期滞在ビザ免除措置は現在停止されている可能性が高いため、到着ビザ(Visa on Arrival – VOA)または事前にオンラインで申請するe-VOAの取得が必要となるのが一般的です。VOA/e-VOAは30日間有効で、1回のみ延長可能です。渡航前に最新の情報をインドネシア大使館・領事館にご確認ください。
カンボジア (Cambodia)
就航都市・航空会社: プノンペン(PNH)、シェムリアップ(SAI/REP)。航空会社: VN, カンボジア・アンコール航空, Cambodia Airways など
ビザ: カンボジアへの渡航にはビザが必要です。オンラインで申請できるe-Visaまたは、主要な空港・国境で取得できるアライバルビザ(VOA)が利用可能です。
ラオス (Laos)
就航都市・航空会社: ヴィエンチャン(VTE)、ルアンパバーン(LPQ)。航空会社: VN, ラオス航空 (QV) など
ビザ: 日本国籍者は、観光・商用目的の場合、15日以内の滞在であればビザは不要です。
ミャンマー (Myanmar)
就航都市・航空会社: ヤンゴン(RGN)。航空会社: VN, ミャンマー国際航空 (8M) など
ビザ: ミャンマーへの渡航にはビザが必要です。オンラインで申請できるe-Visaが利用可能ですが、申請状況や所要日数に変動がある可能性があるため注意が必要です。
南アジア方面
インド (India)
就航都市・航空会社:
- デリー(DEL):VN, VJ, インディゴ (6E)
- ムンバイ(BOM):VN, VJ
- コルカタ(CCU):VN, VJ, 6E
- ベンガルール(BLR):VN, VJ
- アフマダーバード(AMD):VN, VJ
- ハイデラバード(HYD):VN, VJ
ビザ: インドへの渡航には、事前にオンラインで申請・取得する電子ビザ(e-Visa)が必要です。滞在期間や目的に応じて複数の種類があります。
ヨーロッパ方面
就航都市・航空会社:
- フランクフルト(FRA):VN
- パリ(シャルル・ド・ゴール – CDG):VN
- ロンドン(ヒースロー – LHR):VN
- モスクワ(シェレメーチエヴォ – SVO):VN(運航状況は要確認)
- ミュンヘン(MUC):VN
ビザ:
- シェンゲン協定加盟国(フランス、ドイツなど): 観光目的の場合、あらゆる180日間の期間内で最大90日間はビザ不要です。ただし、2025年末/2026年以降、ETIAS(欧州渡航情報認証システム)の事前申請が必須となる予定です。
- イギリス (UK): 観光目的の場合、6ヶ月以内の滞在であればビザは不要です。ただし、2025年1月8日以降、英国電子渡航認証(ETA)の事前申請が必須となります。
- ロシア (Russia): ビザが必要です。現在、地政学的な状況により航空便の運航状況やビザ申請手続きが不安定な可能性があるため、渡航を検討する場合は最新情報をロシア大使館・領事館および航空会社に厳重に確認する必要があります。
オセアニア方面
オーストラリア (Australia)
就航都市・航空会社:
- シドニー(SYD):VN, VJ
- メルボルン(MEL):VN, VJ
ビザ: オーストラリアへの渡航には、事前にETA(電子渡航許可)の取得が必要です。通常、スマートフォンアプリを通じて申請します。1回の渡航で最大3ヶ月の滞在が可能です。
中東方面
アラブ首長国連邦 (UAE)
就航都市・航空会社: アブダビ(AUH):エティハド航空 (EY)(2025年より就航予定)
ビザ: 日本国籍者は、観光目的の場合、30日以内の滞在であればビザは不要です。
トルコ (Turkey)
就航都市・航空会社: イスタンブール(IST):ターキッシュ・エアラインズ (TK)
ビザ: 日本国籍者は、観光目的の場合、3ヶ月以内の滞在であればビザは不要です。
カタール (Qatar)
就航都市・航空会社: ドーハ(DOH):カタール航空 (QR)
ビザ: 日本国籍者は、観光目的の場合、30日以内の滞在であればビザは不要です(Visa Waiver on Arrival)。
ハノイ発路線の特徴
ハノイ発の路線を見ると、ベトナム航空(VN)とベトジェットエア(VJ)が基幹航空会社として非常に多くの路線を運航しており、ベトナムの国際線ネットワークの中核を担っていることがわかります。これに加えて、日本航空(JAL)や全日空(ANA)、大韓航空(KE)、シンガポール航空(SQ)など、目的地の国の主要航空会社が補完的に就航しています。
また、日本人旅行者にとって、日本、韓国、台湾、香港、マカオ、タイ、シンガポール、マレーシア、ラオスといった東アジア・東南アジアの多くの人気渡航先へ、比較的簡単なビザなし(または簡易な手続き)で渡航できる点は大きな利点です。一方で、たとえビザ免除であっても、韓国のK-ETA(要確認)、シンガポールのSG Arrival Card、マレーシアのMDAC、フィリピンのeTravel、オーストラリアのETA、アメリカのESTA、そして将来導入されるヨーロッパのETIASやイギリスのETAなど、事前の電子登録・認証システムが必要となる国が増加している傾向は重要です。これは、単にパスポートを提示するだけでは入国できないケースが増えていることを意味し、旅行前の準備がより複雑化しています。
ホーチミン・タンソンニャット国際空港 (SGN) 発の国際線直行便とビザ情報
ベトナム最大の都市ホーチミン市の空の玄関口であるタンソンニャット国際空港は、国内で最も多くの国際線が発着するハブ空港です。そのネットワークはアジア全域に広がるだけでなく、ヨーロッパ、オーストラリア、さらには北米への直行便も有しており、ベトナムで最も広範な国際線網を誇ります。
東アジア方面
日本 (Japan)
就航都市・航空会社:
- 東京(羽田 – HND、成田 – NRT):VN, ANA, JAL, VJ
- 大阪(関西 – KIX):VN, VJ
- 名古屋(中部 – NGO):VN, VJ
- 福岡(FUK):VN, VJ
ビザ: 90日以内ビザ不要。
韓国 (South Korea)
就航都市・航空会社:
- ソウル(仁川 – ICN):VN, VJ, KE, OZ, ティーウェイ航空, チェジュ航空など
- 釜山(PUS):VN, VJ, KE, OZ, エアプサンなど
ビザ: 90日以内ビザ不要(K-ETA要確認)。
中国 (China)
就航都市・航空会社:
- 北京(首都 – PEK、大興 – PKX):VN, VJ, 中国国際航空など
- 上海(浦東 – PVG):VN, VJ, 中国東方航空, 吉祥航空など
- 広州(CAN):VN, VJ, 中国南方航空など
- 深圳(SZX):VN, VJ, 中国南方航空, 深圳航空など
- 成都(天府 – TFU):VN, VJなど
- 厦門(XMN):VN, 厦門航空など
- 昆明(KMG):VN, VJ, 昆明航空など
- 重慶(CKG):VN, VJなど
- 杭州(HGH):VNなど
ビザ: 通常ビザ要(トランジット注意)。
台湾 (Taiwan)
就航都市・航空会社:
- 台北(桃園 – TPE):VN, VJ, CI, BR, JX, IT, QH など
- 高雄(KHH):VN, VJ, CI, BR など
- 台中(RMQ):VN, VJ, CI, BR など
ビザ: 90日以内ビザ不要。
香港 (Hong Kong)
就航都市・航空会社: 香港(HKG):VN, VJ, CX, UO など
ビザ: 90日以内ビザ不要。
マカオ (Macau)
就航都市・航空会社: マカオ(MFM):NX, VJ など
ビザ: 90日以内ビザ不要。
東南アジア方面
タイ (Thailand)
就航都市・航空会社: バンコク(BKK, DMK)、プーケット (HKT)、チェンマイ (CNX)。航空会社: VN, VJ, TG, FD, タイ・ベトジェットエア, FlexFlight など
ビザ: 30日以内ビザ不要(空路)。
シンガポール (Singapore)
就航都市・航空会社: シンガポール(SIN)。航空会社: VN, VJ, SQ, TR など
ビザ: 30日以内ビザ不要(SG Arrival Card要)。
マレーシア (Malaysia)
就航都市・航空会社: クアラルンプール (KUL)、ペナン (PEN)、ジョホールバル (JHB)。航空会社: VN, VJ, AK, バティック・エア・マレーシア, MH など
ビザ: 90日以内ビザ不要(MDAC要)。
フィリピン (Philippines)
就航都市・航空会社: マニラ (MNL)。航空会社: VN, セブパシフィック航空, PR, VJ など
ビザ: 30日以内ビザ不要(延長可、eTravel要)。
インドネシア (Indonesia)
就航都市・航空会社: ジャカルタ (CGK)、バリ (DPS)。航空会社: VN, VJ, バティック・エア・インドネシア, AirAsia など
ビザ: VOA/e-VOA要(ビザ免除状況確認)。
カンボジア (Cambodia)
就航都市・航空会社: プノンペン (PNH)、シェムリアップ (SAI/REP)。航空会社: VN, カンボジア・アンコール航空, Cambodia Airways, VJ など
ビザ: ビザ要(e-Visa/VOA)。
ラオス (Laos)
就航都市・航空会社: ヴィエンチャン (VTE)。航空会社: VN, QV など
ビザ: 15日以内ビザ不要。
ミャンマー (Myanmar)
就航都市・航空会社: ヤンゴン (RGN)。航空会社: VN, 8M など
ビザ: ビザ要(e-Visa)。
ブルネイ (Brunei)
就航都市・航空会社: バンダルスリブガワン (BWN)。航空会社: ロイヤルブルネイ航空 (BI)
ビザ: 日本国籍者は14日以内の滞在であればビザ不要。最新情報は要確認。
南アジア方面
インド (India)
就航都市・航空会社:
- デリー(DEL):VN, VJ, 6E, エア・インディア (AI)
- ムンバイ(BOM):VN, VJ, AI
- コルカタ(CCU):VN, VJ, 6E
- ベンガルール(BLR):VN, VJ
- アフマダーバード(AMD):VN, VJ
- ハイデラバード(HYD):VN, VJ
- コーチ(COK):VJ
ビザ: e-Visa要。SGNからはHANよりも多くの都市へ、より多くの航空会社(AIを含む)が就航しており、南ベトナムとインド間の結びつきの強さがうかがえます。
ヨーロッパ方面
就航都市・航空会社:
- フランクフルト(FRA):VN
- パリ(CDG):VN, エールフランス (AF)
- ロンドン(LHR):VN
- モスクワ(SVO):VN, アエロフロート (SU)(運航状況要確認)
- ミュンヘン(MUC):VN
ビザ: シェンゲン: 90/180日ビザ不要(ETIAS予定)。英国: 6ヶ月ビザ不要(ETA予定)。ロシア: ビザ要。
オセアニア方面
オーストラリア (Australia)
就航都市・航空会社:
- シドニー(SYD):VN, VJ, ジェットスター (JQ), QH
- メルボルン(MEL):VN, VJ, JQ
- ブリスベン(BNE):VJ
- パース(PER):VN
ビザ: ETA要。SGNからはHANよりも多くの都市(BNE, PER)へ、より多くの航空会社(JQ)が就航しています。
北米方面
アメリカ合衆国 (USA)
就航都市・航空会社: サンフランシスコ(SFO):VN
ビザ: 米国への渡航には通常ビザが必要ですが、ビザ免除プログラム(VWP)を利用する場合、ESTA(電子渡航認証システム)の事前認証が必須です。乗り継ぎの場合も必要となることがあります。SGN発のこの路線は、ベトナムから北米への唯一の直行便であり、SGNの長距離路線ハブとしての地位を象徴しています。
中東方面
アラブ首長国連邦 (UAE)
就航都市・航空会社: ドバイ(DXB):エミレーツ航空 (EK)
ビザ: 30日以内ビザ不要。
カタール (Qatar)
就航都市・航空会社: ドーハ(DOH):QR
ビザ: 30日以内ビザ不要(Visa Waiver)。
トルコ (Turkey)
就航都市・航空会社: イスタンブール(IST):TK
ビザ: 3ヶ月以内ビザ不要。
ホーチミン発路線の特徴
SGNの路線網を分析すると、HANと比較して長距離路線の充実ぶりが際立ちます。特に北米への唯一の直行便(SFO)、オーストラリアへのより多くの都市への接続、そしてエミレーツ航空やカタール航空といった中東の主要航空会社の乗り入れは、SGNがベトナムの主要な国際線ゲートウェイであることを明確に示しています。これは、ホーチミン市が持つ経済規模や人口、地理的な位置が、より広範な国際線需要を生み出している結果です。また、エールフランス(パリ線)やエア・インディア(インド線)など、HANには見られない外国航空会社の就航も、SGNの国際的なハブ空港としての地位を裏付けています。
ダナン国際空港 (DAD) 発の国際線直行便とビザ情報
ベトナム中部の玄関口であるダナン国際空港は、美しいビーチや近隣の観光地へのアクセスポイントとして、近年急速に国際線ネットワークを拡大させています。特に東アジア、東南アジアとの結びつきが強いのが特徴です。
東アジア方面
日本 (Japan)
就航都市・航空会社:
- 東京(成田 – NRT):VN
- 大阪(関西 – KIX):VN(2025年7月より運航再開予定、季節運航の可能性あり)
- 神戸(KOBE):VJ(チャーター便)
- 静岡(FSZ):VJ(チャーター便)
ビザ: 90日以内ビザ不要。日本への定期便はNRT線が中心で、他は季節運航やチャーター便に依存しており、HAN/SGNと比べると利便性は限定的です。
韓国 (South Korea)
就航都市・航空会社:
- ソウル(仁川 – ICN):VN, VJ, KE, OZ, ジンエアー (LJ), チェジュ航空 (7C), ティーウェイ航空 (TW), エアプサン (BX), エアソウル (RS), イースター航空など
- 釜山(PUS):VN, VJ, KE, OZ, LJ, 7C, TW, BX, RSなど
- 大邱(TAE):VN, VJ, LJ, 7C, TW, BX, RSなど
- 清州(CJJ):VN, VJ, LJ, 7C, TW, BX, RS, エアロKなど
ビザ: 90日以内ビザ不要(K-ETA要確認)。特筆すべきは、韓国への路線と航空会社の圧倒的な多さです。ソウル、釜山、大邱、清州の4都市へ、ベトナムと韓国の主要航空会社に加え、多数のLCC(格安航空会社)が競合して就航しており、ダナンが韓国人観光客にとって極めて人気の高い目的地であることを示しています。
中国 (China)
就航都市・航空会社:
- 広州(CAN):VN, VJ, 中国南方航空など
- 香港(HKG):VJ, 香港エクスプレス (UO), 香港航空 (HX) など
- マカオ(MFM):マカオ航空 (NX), VJ, QH など
- 上海(浦東 – PVG):VN, VJ, 中国東方航空など(季節運航・チャーター便の可能性あり)
- 成都(天府 – TFU):VN, VJなど(季節運航・チャーター便の可能性あり)
- 北京(大興 – PKX):VN, VJなど(季節運航・チャーター便の可能性あり)
ビザ: 中国本土へは通常ビザ要(トランジット注意)。香港・マカオへは90日以内ビザ不要。一部路線は季節運航やチャーターの可能性があり、安定した定期便は主要都市(広州、香港、マカオ)に限られる傾向があります。
台湾 (Taiwan)
就航都市・航空会社:
- 台北(桃園 – TPE):VJ, QH, CI, BR, JX, IT など
- 高雄(KHH):VJ, QH, CI, BR, IT など
- 台中(RMQ):VJ, QH, CI, BR など
ビザ: 90日以内ビザ不要。台湾の主要3都市へ複数の航空会社が就航しており、韓国に次いで結びつきが強い市場です。
香港 (Hong Kong)
就航都市・航空会社: 香港(HKG):VJ, UO, HX など
ビザ: 90日以内ビザ不要。
マカオ (Macau)
就航都市・航空会社: マカオ(MFM):NX, VJ, QH など
ビザ: 90日以内ビザ不要。
東南アジア方面
タイ (Thailand)
就航都市・航空会社: バンコク(BKK):タイ・ベトジェットエア, VN(再開)。バンコク(DMK):タイ・エアアジア (FD)。チェンマイ (CNX):FD
ビザ: 30日以内ビザ不要(空路)。
シンガポール (Singapore)
就航都市・航空会社: シンガポール(SIN):VJ, SQ など
ビザ: 30日以内ビザ不要(SG Arrival Card要)。
マレーシア (Malaysia)
就航都市・航空会社: クアラルンプール(KUL):エアアジア (AK), バティック・エア・マレーシア, MH(就航予定)
ビザ: 90日以内ビザ不要(MDAC要)。
フィリピン (Philippines)
就航都市・航空会社: マニラ(MNL):セブパシフィック航空など
ビザ: 30日以内ビザ不要(延長可、eTravel要)。
カンボジア (Cambodia)
就航都市・航空会社: シェムリアップ(SAI/REP):カンボジア・アンコール航空など
ビザ: ビザ要(e-Visa/VOA)。
ラオス (Laos)
就航都市・航空会社: ヴィエンチャン(VTE):QV など
ビザ: 15日以内ビザ不要。
南アジア方面
インド (India)
就航都市・航空会社: アフマダーバード(AMD):VJ(可能性あり)
ビザ: e-Visa要。インドへの接続は限定的です。
中央アジア方面
カザフスタン (Kazakhstan)
就航都市・航空会社:
- アルマトイ(ALA):エア・アスタナ (KC)(季節運航・不定期)
- アスタナ(NQZ):KC(季節運航・不定期)
ビザ: 日本国籍者は30日以内の滞在であればビザ不要です。ただし、便は季節運航や不定期であり、安定した接続ではありません。
ダナン発路線の特徴
ダナン空港の国際線ネットワークは、韓国市場への極端な集中が最大の特徴です。これは、ダナン地域の観光産業が韓国からのインバウンド需要に大きく依存していることを示しています。また、台湾、香港、マカオ、タイ、シンガポール、マレーシアといった近隣アジア諸国への接続において、ベトジェットエア、香港エクスプレス、エアアジア、タイ・エアアジア、セブパシフィック航空、タイガーエア台湾などのLCCが非常に大きな役割を果たしている点も注目されます。これにより、手頃な価格での地域内旅行が可能となり、ダナンの観光地としての魅力を高めています。一方で、HAN/SGNと異なり、ヨーロッパ、北米、オーストラリアへの定期的な長距離直行便はなく、日本や中国の一部路線も季節運航やチャーター便に頼っていることから、ダナンは現時点では地域内のハブ空港としての性格が強いです。
ニャチャン・カムラン国際空港 (CXR) 発の国際線直行便とビザ情報
ニャチャン・カムラン国際空港は、ベトナム有数のビーチリゾート地ニャチャンへのアクセスを担う空港であり、その国際線ネットワークは観光客誘致に特化しています。特に韓国、中国、そしてカザフスタンやウズベキスタンといった中央アジアからの路線が特徴的です。日本からの直行便はありません。
東アジア方面
韓国 (South Korea)
就航都市・航空会社:
- ソウル(仁川 – ICN):VN, VJ, KE, TW, LJ, BX, RS, 7C など
- 釜山(PUS):VN, VJ, BX など
- 清州(CJJ):VJ, TW, 7C など
- 大邱(TAE):VJ, TW, 7C など
ビザ: 90日以内ビザ不要(K-ETA要確認)。ダナン同様、韓国の複数都市から多数の航空会社が乗り入れており、韓国市場への依存度が非常に高いことがわかります。
中国 (China)
就航都市・航空会社: 北京(PEK)、上海(PVG)、広州(CAN)、成都(TFU)、昆明(KMG)、南京(NKG)、天津(TSN)、武漢(WUH)、済南(TNA)、桂林(KWL)など多数。航空会社: VN, VJ, 各種中国系航空会社
ビザ: 通常ビザ要(トランジット注意)。過去には多くの都市への路線がありましたが、運航状況は非常に変動しやすいため、利用を検討する場合は個別の確認が不可欠です。
台湾 (Taiwan)
就航都市・航空会社: 台北(桃園 – TPE):VJ(チャーター便の可能性あり)
ビザ: 90日以内ビザ不要。便数は他の主要空港発に比べて少ない可能性があります。
香港 (Hong Kong)
就航都市・航空会社: 香港(HKG):UO など
ビザ: 90日以内ビザ不要。
マカオ (Macau)
就航都市・航空会社: マカオ(MFM):QH など
ビザ: 90日以内ビザ不要。
東南アジア方面
タイ (Thailand)
就航都市・航空会社: バンコク(ドンムアン – DMK):FD
ビザ: 30日以内ビザ不要(空路)。
マレーシア (Malaysia)
就航都市・航空会社: クアラルンプール(KUL):AK
ビザ: 90日以内ビザ不要(MDAC要)。
中央アジア方面
カザフスタン (Kazakhstan)
就航都市・航空会社:
- アルマトイ(ALA):VJ, SCAT航空 (DV)(季節運航・不定期)
- アスタナ(NQZ):VJ, DV(季節運航・不定期)
ビザ: 日本国籍者は30日以内の滞在であればビザ不要です。ただし、便は季節運航や不定期が中心です。
ウズベキスタン (Uzbekistan)
就航都市・航空会社: タシケント(TAS):ウズベキスタン航空 (HY), VJ(季節運航・不定期)
ビザ: 日本国籍者は30日以内の滞在であればビザ不要です。こちらも季節運航・不定期便が中心です。
その他
ロシア (Russia)
就航都市・航空会社: モスクワ(DME/VKO)、ノヴォシビルスク、ウラジオストク、クラスノヤルスクなど(過去に運航実績あり)。
ビザ: ビザ要。現在の運航状況は地政学的な理由により極めて不透明であり、利用は推奨されません。検討する場合は厳重な確認が必要です。
ニャチャン発路線の特徴
カムラン空港の路線網は、ニャチャンのリゾート地としての性格を色濃く反映しています。韓国からの圧倒的な便数、過去の中国・ロシア市場への注力、そしてカザフスタンやウズベキスタンといった他空港ではあまり見られない中央アジアへの接続は、特定の観光客層をターゲットにした結果です。これは、HANやSGNのような多様な目的地を持つハブ空港とは対照的です。しかし、このような特定市場への依存は、観光トレンドの変化、相手国の経済状況、あるいは地政学的な出来事(ロシア路線の現状など)によって、国際線の運航状況が大きく変動するリスクもはらんでいます。
フーコック国際空港 (PQC) 発の国際線直行便とビザ情報
ベトナム屈指のリゾートアイランドとして開発が進むフーコック島。その玄関口であるフーコック国際空港も、国際的な観光客誘致を目指し、アジアのハブ空港や近隣諸国からの直行便を増やしています。
東アジア方面
韓国 (South Korea)
就航都市・航空会社:
- ソウル(仁川 – ICN):VJ, VN, KE, 7C, LJ など
- 釜山(PUS):VJ, VN, 7C, LJ など
ビザ: 90日以内ビザ不要(K-ETA要確認)。ニャチャンやダナンと同様に、韓国からの路線が非常に重要であることがわかります。
中国 (China)
就航都市・航空会社: 香港(HKG):VJ, VN, UO など。広州(CAN)、上海(PVG)、成都(TFU)、昆明(KMG)、深圳(SZX)、桂林(KWL)、西安(XIY)など(多くが季節運航・チャーター便の可能性あり)。航空会社: VJ, VN, 中国東方航空, IrAero, 各種中国系航空会社
ビザ: 中国本土へは通常ビザ要(トランジット注意)。香港へは90日以内ビザ不要。中国路線は多様ですが、季節性やチャーター便が多く、安定性は要確認です。
台湾 (Taiwan)
就航都市・航空会社:
- 台北(桃園 – TPE):VJ, JX など
- 台中(RMQ):VJ, JX など
ビザ: 90日以内ビザ不要。
香港 (Hong Kong)
就航都市・航空会社: 香港(HKG):VJ, UO など
ビザ: 90日以内ビザ不要。
東南アジア方面
タイ (Thailand)
就航都市・航空会社: バンコク(スワンナプーム – BKK):VJ, タイ・ベトジェットエア。バンコク(ドンムアン – DMK):FD
ビザ: 30日以内ビザ不要(空路)。
シンガポール (Singapore)
就航都市・航空会社: シンガポール(SIN):VJ, TR など
ビザ: 30日以内ビザ不要(SG Arrival Card要)。
マレーシア (Malaysia)
就航都市・航空会社: クアラルンプール(KUL):VJ, AK など
ビザ: 90日以内ビザ不要(MDAC要)。
中央アジア方面
カザフスタン (Kazakhstan)
就航都市・航空会社: アルマトイ(ALA):DV, VJ(季節運航・不定期)
ビザ: 日本国籍者は30日以内の滞在であればビザ不要です。季節運航・不定期便が中心です。
その他
ロシア (Russia)
就航都市・航空会社: ノヴォシビルスク、エカテリンブルク(過去に運航実績あり)。
ビザ: ビザ要。ニャチャン同様、現在の運航状況は極めて不透明です。
フーコック発路線の特徴
フーコック国際空港の路線網は、ニャチャン(CXR)と類似した特徴を持っています。韓国と中国(特に香港を含む)からの路線が太い柱であり、タイ、シンガポール、マレーシアといった近隣のハブ空港への接続も確保されています。これは、フーコック島がニャチャンやダナンと並ぶ、アジアからの観光客を主に対象とした国際リゾート地として急速に台頭していることを示しています。台湾からのスターラックス航空の乗り入れなど、新しい動きも見られます。しかし、ニャチャンと同様に、特定の市場(韓国、中国)への依存度が高く、季節運航やチャーター便が多いこと、そして過去のロシアや中央アジアへの接続に見られるように、市場の変動や地政学的な要因による影響を受けやすい側面も持っています。
ベトナム発直行便で行ける日本人向けビザ免除国・地域一覧
ベトナムの主要5国際空港(HAN, SGN, DAD, CXR, PQC)から直行便が運航されており、かつ日本国籍者が短期観光目的でビザ(査証)なしで入国できる主な国・地域を一覧表にまとめました。
国・地域 | 最大滞在日数(目安) | 直行便のあるベトナムの空港 (HAN, SGN, DAD, CXR, PQC) | 備考 |
---|---|---|---|
韓国 | 90日 | HAN, SGN, DAD, CXR, PQC | K-ETA要否は要最新情報確認 |
タイ | 30日(空路入国) | HAN, SGN, DAD, CXR, PQC | |
シンガポール | 30日 | HAN, SGN, DAD, PQC | SG Arrival Card 事前提出必須 |
マレーシア | 90日 | HAN, SGN, DAD, CXR, PQC | MDAC 事前登録必須 |
香港 SAR | 90日 | HAN, SGN, DAD, CXR, PQC | |
マカオ SAR | 90日 | HAN, SGN, DAD, CXR | |
台湾 | 90日 | HAN, SGN, DAD, CXR, PQC | |
フィリピン | 30日(延長可) | HAN, SGN, DAD | eTravel 事前登録必須。往復航空券等提示要の場合あり |
インドネシア | 30日 (VOA/e-VOA利用) | HAN, SGN | VOA/e-VOA取得が一般的。ビザ免除措置は停止中の可能性高 |
フランス | 180日以内に90日(シェンゲン) | HAN, SGN | 2025年末/2026年以降 ETIAS申請が必要予定 |
ドイツ | 180日以内に90日(シェンゲン) | HAN, SGN | 2025年末/2026年以降 ETIAS申請が必要予定 |
イギリス | 6ヶ月 | HAN, SGN | 2025年1月8日以降 ETA申請が必要予定 |
アラブ首長国連邦 | 30日 | HAN(予定), SGN | アブダビ(HANより就航予定)、ドバイ(SGNより) |
ラオス | 15日 | HAN, SGN, DAD | |
ブルネイ | 14日 | SGN | 要最新情報確認 |
トルコ | 3ヶ月 | HAN, SGN | |
カタール | 30日 (Visa Waiver) | HAN, SGN | |
カザフスタン | 30日 | DAD, CXR, PQC (季節・不定期便) | 要最新情報確認 |
ウズベキスタン | 30日 | CXR (季節・不定期便) | 要最新情報確認 |
一覧表利用上の注意点
注記: 上記は一般的な短期観光目的の場合の情報であり、状況は予告なく変更される可能性があります。最大滞在日数は最終的に入国審査官の判断によります。また、電子渡航認証(ETA/ETIAS/K-ETAなど)や電子入国カード(SG Arrival Card, MDAC, eTravel)の要否は特に注意が必要です。必ず渡航前に、目的国の在日本大使館・総領事館、または日本の外務省海外安全ホームページなどで最新のビザ・入国要件をご確認ください。
ベトナムから海外渡航する際の重要留意事項
ベトナムから海外へ旅行する際には、フライトや目的地の情報収集に加え、いくつかの重要な点に注意する必要があります。
ビザ要件の最終確認の重要性
本ガイドに記載されているビザ情報は、作成時点での一般的な短期観光目的のものです。ビザ規則は頻繁に変更される可能性があるため、旅行計画の最終決定前および出発直前に、必ず渡航目的国の在日本大使館・総領事館、または日本の外務省海外安全ホームページなど、信頼できる公式情報源で最新のビザ要件を確認してください。特に、滞在可能日数、必要書類、申請方法などは変更されることがあります。
増加する電子渡航認証(ETA/ESTA/ETIAS/K-ETA等)への対応
ビザが免除されている国であっても、事前のオンライン登録・認証が必須となっている国が増えています。主な例として、オーストラリア(ETA、専用アプリで申請)、アメリカ合衆国(ESTA、公式サイトで申請)、ヨーロッパのシェンゲン協定加盟国(ETIAS、2025年末/2026年以降導入予定)、イギリス(ETA、2025年1月8日以降導入予定、専用アプリで申請)、韓国(K-ETA、公式サイトで要否を確認)、シンガポール(SG Arrival Card、公式サイトで出発前72時間以内に提出)、マレーシア(MDAC、公式サイトで出発前に登録)、フィリピン(eTravel、公式サイトで出発前72時間以内に登録) が挙げられます。これらの手続きを怠ると、航空機への搭乗拒否や入国拒否につながる可能性があるため、対象国へ渡航する際は絶対に忘れないようにしましょう。これらの電子システムの導入は、単にパスポートを見せるだけのビザなし渡航が減少し、事前のデジタル手続きが標準化しつつあることを示しており、旅行者はビザの有無だけでなく、これらの追加要件にも注意を払う必要があります。
中国渡航ビザの原則と例外規定の複雑さ
中国本土への観光目的での入国には、原則として事前にビザを取得する必要があります。特定の空港での乗り継ぎ客を対象とした24時間、72時間、144時間の通過ビザ免除(TWOV)制度や、海南省などの特定の地域でのビザ緩和措置も存在しますが、これらの適用条件は非常に厳格かつ複雑で、利用できる空港、航空会社、国籍、旅程などが細かく定められています。これらの制度の利用を検討する場合は、必ず事前に中国大使館・領事館や航空会社に詳細を確認し、誤解のないようにしてください。
ロシア渡航ビザと現在の注意点
ロシアへの渡航にはビザが必要です。現在、国際情勢の影響により、航空便の運航状況が不安定であったり、ビザ申請プロセスに変更が生じている可能性があります。渡航を検討する場合は、日本の外務省が発表する海外安全情報(危険情報)を確認し、航空会社やロシア大使館・領事館を通じて、運航状況や入国要件に関する最新かつ正確な情報を慎重に収集することが不可欠です。
パスポートの有効期間と査証欄の確認
多くの国では、入国時にパスポートの残存有効期間が6ヶ月以上必要とされます。また、入国スタンプやビザシールを貼るための査証欄(ビザページ)に十分な空きがあるかも確認しましょう。出発前にパスポートの有効期限と空きページを確認し、必要であれば更新手続きを行ってください。
航空便のスケジュール変動リスク
本ガイドに記載されている航空会社やフライトスケジュールは、調査時点での情報に基づいています。航空会社の都合や季節、その他の要因により、予告なく運休、変更、遅延が発生する可能性があります。航空券を予約する前、そして出発日が近づいたら、必ず利用する航空会社の公式サイトや予約確認を通じて、最新の運航情報を確認してください。
ベトナムへの再入国に関する確認事項
ベトナムに居住している、または旅行後にベトナムへ戻る予定がある場合は、自身のベトナムにおける滞在資格(ビザ、レジデンスカードなど)の有効期限や、ベトナムの最新の入国・再入国規定も併せて確認しておくことが重要です。
海外旅行保険加入の推奨
海外での万が一の病気、怪我、盗難、航空機の遅延・欠航などに備え、十分な補償内容の海外旅行保険に加入することを強く推奨します。特に医療費が高額になる国もあるため、治療・救援費用補償が充実したものを選ぶと安心です。
情報収集における注意点
国際旅行、特にビザや入国要件に関する情報は非常に流動的です。本ガイドの情報や他の情報源(ブログ、旅行記など)は参考にはなりますが、最終的な判断は必ず公式情報に基づいて行う必要があります。旅行計画においては、常に最新情報を確認する習慣をつけることが、トラブルを避け、安全で快適な旅を実現するための鍵となります。